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子供と花
アラン・フルニエ

 洗練された色彩感覚で、詩情豊かな風景を描いたアラン・フルニエは1931年フランス・タータンスに生まれ、'52年にパリのエコール・ド・ボザール(国立芸術大学)に学び、モーリス・ブリアンションに師事しました。卒業後はサロンに出品し、'57年にローマ賞、パリ・ビエンナーレ賞に輝きました。
 コントラストの強い色使いと軽快なタッチで描かれた作品は、微妙なディティールが巧妙に表現され、豊かな色使いで鮮やかな色彩を引き立て、鑑賞者を惹き付けます。

 ノルマンディーやブルターニュ地方の風景を得意とする画伯ですが、本作では真夏の陽光に輝く海辺の情景を描いています。明るい場所から室内に入った時の目のくらむような感覚の作品で、深紫に塗られた室内は外の強い日差しを反映した逆光で写し取られています。そして、白と紫の強いコントラストが明るく賑やかな海辺とは相反した部屋の中をロマンチックに演出しています。

 一瞬時が止まったような光景で、自画像を思わせる作風からはノスタルジックな感傷が伝わってきます。モーリス・ブリアンションの情緒を受け継ぎ、更に光のデリケートな表情をとらえたフルニエの作品。


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